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秋の酒蔵訪問・山本合名さん(2017.10.10 TUE.)

秋の気まぐれ天気で遅れていた稲刈りを、「急遽休日の9日に決行する」との情報をいただき、白神山地薬師岳近くの山本合名さんの田んぼに様子見に伺うことにしました。

秋の酒蔵訪問・山本合名さん(2017.10.10 TUE.)_b0226219_14394275.jpgお蔵がブレイクする切っ掛けとなった山本社長の旗印、『山本』シリーズがディスプレイされ目を引きます。

待ち合わせ場所の御蔵の前で、刻一刻進歩を続ける「酒蔵改造計画」の一部を説明いただきました。
いえ、説明だけでは理解できず、すでに稼働している蔵の中を見せていただきました。

 

秋の酒蔵訪問・山本合名さん(2017.10.10 TUE.)_b0226219_14030556.jpg通常よりも縦長に設計特注した仕込タンクが4本、スタンバイしています。
なんでも、醪の対流がタンクの真ん中あたりで滞らないように、タンクの真ん中の醪の温度をコントロールし易くするためにタンクの直径を狭め縦長にしたそうです。ほ~。

 
秋の酒蔵訪問・山本合名さん(2017.10.10 TUE.)_b0226219_14031178.jpgガラス越しに見渡せる完全密閉されたこの部屋は、瞬時に(3秒程度)火入れ冷却したお酒を瓶詰めする設備だそうです。

 
秋の酒蔵訪問・山本合名さん(2017.10.10 TUE.)_b0226219_14031694.jpg雑菌を除去した空気をフィルターのついた天窓から取り込み、この部屋の開口部(瓶の取り出し口)からは常に空気が室外に向かって出ているとか。
入室する作業員は入り口で殺菌風を受けて、15秒間経ってようやく入り口の扉が開くんだそうです。
完璧ですね。


どうしてそこまでするのか?
火落ち菌の混入のリスクから酒を守るために、できうることをするとのこと。

前回お邪魔した時には、冷蔵設備の中に槽場や搾り待ちのタンクが設置されていて驚きましたが、今度は瓶詰め室です。

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北国と言えども西海岸の側のこの地では積雪はそう多くないことが幸い。体育館ほどの大きさの建物を鞘として、必要な設備が次々に増設されてゆくダイナミズムを目の当たりにいたしました。

その後山本合名さんの自社田に場所を移し、お話は続きました。

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収穫した籾は時を置かず、精米機のある建物に運ばれ、自社の乾燥機で乾燥されるそうです。


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精米所の建物のそばに、ラナンキュラスに似た可愛い花を見つけました。


秋の酒蔵訪問・山本合名さん(2017.10.10 TUE.)_b0226219_14175904.jpg白神山地の水は、


田んぼを潤し稲を育て、酒蔵の仕込水になります。
収穫した酒米は高性能の精米機で精米され、僅かですが秋田杉を使用した桶で仕込まれ、白神山地に積もった雪(雪室)で貯蔵され(今年そんな企画で、29%精米のお酒が発売されました)、この地の物語をたくさん纏って飲み手に発信されてゆく。

これからも絶え間なく進化し続けてゆくであろうお蔵の改造計画を山本社長さんから伺い、2年先3年先が楽しみに思えました。(長生きしなくちゃ!)
お忙しい中お邪魔しまして失礼いたしました。ありがとうございました。



by hanatabi-haruko | 2017-10-10 14:53 | 雑事