翌11日は、私たちの疲れを考慮して、まず人が少なく混んでいない魅力的な美術館。
できればゆっくり休める空間もある場所をとナビゲーターに希望しました。
渋谷から井の頭線で「松濤美術館」へ
立派な建築の区立美術館です。
↑こじんまりとしているけれど内庭は池になっていて、暗くなるとライトアップされる噴水がありました。廊下の所々にゆったりしたソファーもあります。
松濤に住み作陶をした、最初の人間国宝「石黒宗麿」。
あらゆる手法を研究した石黒宗麿の作品が展示されていました。
つぎに訪ねたのは同じ井の頭線沿線の駒場東大前です。
東大生たちが出入りするおそば屋さんで軽く昼食をとり、柳宗悦の「日本民芸館」に向かいました。
展示されているのは、美術品として造られたものではなく、普段使いのものばかりです。
パンフレットのこの大津絵も、多くの人たちが安く手に入れ易いように、大量生産されたものです。
勿論何処の誰が造ったのかも分らない。そのようなものにも信仰と安らぎが見いだせる。
柳宗悦氏率いる民芸運動には、そのことに気付き評価し美しいと感ずる優しさがあると思いました。
江戸時代の木喰仏 地蔵菩薩像
もうひとつくらいは行けそうです。
ナビゲーターの「庭があって散策ができるよ。」との提案で、南青山にある「根津美術館」にゆきました。途中立派なお屋敷があり、高級外車が駐車してあるマンションも建ち並んでいます。
竹林が道路の騒音を遮るエントランスを歩いて行きますと、広い敷地に大きな美術館が建っています。
ここでは干支の申に因んだ小品を愛で、季節の花・百椿図を楽しみました。
また能装束も素晴らしく、個人所有の美術品の充実度には驚かされました。
庭を散策しますと、様々な巨木もあり、また季節毎に彩りを添えるであろう花々が想像できる佇まいです。
苔の衣裳をまとった仏像の寛いだ姿
偶然でしょうか、落ちた木の実が芽生えてお供えの木になっています。
仏像が小径に誘ってくれます。
木立が長く影を落とす坂道を、私たちの歩幅に合わせて先導してくれるナビゲーター。
この後、全面ガラスの2階から樹々の梢を眺められる人気の喫茶店に並ばずに入れ、ケーキセットでゆっくりお茶を楽しみました。
何処もナビゲーターの守備範囲。前に訪れたことのある場所だったようですが、
「東京だよ、オトッツァン!オッカサン!」状態で案内してくれました。
いい美術鑑賞でした。ありがとう。
東京は歩いて楽しむ所。東京人は地下鉄や大きな駅構内をよく歩きます。坂も多いです。
む~、疲れていても歩き回って気分転換をするという今までのスタイルは、ちょっとしんどくなったかな。
結局帰省後二日間も、私だけ多く休みを戴くことになりました。
一緒に仕事をするようになって一年経った社員(娘)のフォローに ほっ! ありがとう。
遊んで疲れが出たなんてお恥ずかしい!