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お正月の楽しみ(2012. 01. 03 TUE.)

今年は都合で、たった一日しかなかったお正月休み。
でも2日3日ものんびり開店、早めの閉店で時間はたっぷりあります。
貴重な時間をどう過ごそうか?

初詣をし、温泉に浸かって身体も楽になったし‥‥暮れに録画はしたものの見れなかった、映像を見ながら居眠りもいいなぁ。

ということで一度は四夜通しで観賞してみたいと思ていた作曲家リヒャルト・ワーグナーの<オペラ>『ニーベルングの指輪』のうち、序夜「ラインの黄金」と第1夜「ワルキューレ」に挑戦してみました。

なんせ複雑な神々の話。字幕スーパーを見て言葉を理解し相互の関係を把握しながらの観賞。体力と気力が続くのやら‥‥。
食べながら呑みながら、ときどき居眠りもOKなら、最後までゆけるだろう。

↓ 上演されたオペラハウスはミラノの「スカラ座」。華やかな雰囲気の幕間の観客席の様子。

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北欧神話とワーグナーの創作がドイツ人のアイデンティティーに繋がるのか、言葉で理解するこのオペラは、難解だけれど人気があるのもうなづけます。
言葉で伝えられてきたことのなんと多いことか。

過去に一度、このオペラを鑑賞したことがあったけれど、5年前よりもほんの少し理解が進んだように思え、『時間の蓄積が理解を深める』ことってあるんだと気づきます。そうゆうことならば、年齢を重ねるのも悪くないなぁ〜。

普段食べ慣れない御馳走を沢山いただいたせいか、夜になってもお腹があまりすきません。簡単に夕食をすませて、次はテレビ放映の<ニューイヤーコンサート>です。
↓ 場所はウィーンの「学友協会」大ホール。

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今年の指揮者はラトビア生まれのマリス・ヤンソンス氏。
ウィーンっ子お気に入りのワルツ、ポルカが軽快に流れます。
観客席の雰囲気も、新年早々着飾った紳士淑女たちが、分りやすい軽音楽を楽しんでいる感じです。

大ホールの天上には竪琴の名手アポロン神と9人のムーサ(ギリシャ神話の学芸の女神)が描かれています。
毎年驚くのが、ところ狭しと飾られる沢山の花々。
今年は赤白を基調とした「ばら」「ゆり」「ストック」「ラナンキュラス」「デイジー」「カラー」などなど。

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我が家でも、「ゆり」と「ストック」を飾りました。華やかで匂やかで、この季節に欠かせない花ですね。


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オランダはアムステルダム、シーゲルの花市場。オランダの花チューリップの球根がよく買われるそうです。ヨーロッパの人たちは日常的に花を飾り、また贈ることが多いようです。


クリムトの絵「接吻」をバックに、美男美女によるバレーダンスの映像も流されました。
いや~!お茶の間で、見所をより適確に観れる映像はいいですね~。

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撮影場所はウィーンのベルベデーレ宮。ここにクリムトの「接吻」の絵が飾られている。


でも、実際にその場に立ち会うと、思いがけない発見もあるんですよ。

ウィーンのシュタッツオーパーで「ワルキューレ」を鑑賞した時のこと、第3幕初っ端のクライマックスで、突然舞台の天上から冷た~い風が吹き降りてきました。
それがなんと細かいけれど、本物の<雪>だったのです。
大掛かりな演出を、臨場してこそ楽しみました。

また、初めてクリムトの「接吻」をベルベデーレ宮で観た時、意外に感じたことがあります。
ライトを当てられて撮影された写真では、華美が過ぎると思っていた金銀の装飾。キラキラ光っていてなんだか落着かない。
ところが実際に窓からの自然光で見る金銀装飾は、むしろ<人物の甘美な情況や高揚>を表現する背景に過ぎず、想像していたよりも控えめな色彩に見えました。


新春早々、よいものを観ました。
今年もミーハーの音楽ファン、絵画ファンとして、楽しむ機会を持ちたいと思っています。
by hanatabi-haruko | 2012-01-03 11:13 |