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酒造りの現場へ(2011.12.04 SUN.)

お天気は予報通り。
曇りときどき雨混じりの強風、ときどき陽射しありの、大荒れの天気です。

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ここのところ、日曜日には酒蔵を訪ねるのが習慣になっています。
今日も用事があると言う夫に同伴して、横手市平鹿町の酒蔵にお邪魔しました。

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冬の陽射しが差込む作業場は、湯気と朝の光が満ちて、静かな町の中でここだけが活気に溢れています。↓

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既に洗米、蒸し、釜出しが同時に進んでいます。重そうな仕事ばかりです。
と言いましても、洗米の水分を量るのも


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蒸し米を保冷機に乗せるにも、クレーンが大活躍。



作業の安全性や計量の正確性を高める工夫が、あちこちに見られ、毎年訪ねるたびに何かが進化しているようです。

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酛立て作業は、保冷機のすぐ側で。
蒸し米の温度を確認すると同時に桶に入れ、櫂入れします。え?酛場(酒毋室)はどこ?


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なんと、酛立て桶を乗せた台にはキャスターが付いていて、そのまま清潔な酒毋室に運ばれます。


斬新な発想が効率的な動線を生み出したんですね。

清潔を保つためには、洗浄作業は大事です。
「清潔は信用」のポスターを蔵内でいくつも見ました。

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使用済みの道具はシャワーで洗浄し、さらに消毒されて再度使用する前に熱湯消毒しているようでした。


酒造りは雑菌を嫌います。
む〜、どこの酒蔵も清潔を保ために、最善を尽くしているんですね。
その後も杜氏さんが麹室や仕込み蔵を案内してくれました。

この酒蔵を初めて訪ねたのは、20年も前でしたでしょうか?
声優のように張りのある透る声、ユーモアを交えた名調子で、杜氏さんは全く別世界だった<酒造りの世界>に誘い続けてくれました。

<酒造り>とは、「麹と酵母の力で米と水が酒に醸されていく行程。それを補佐するのが蔵人の仕事」だと、教えてくれたのも杜氏さんだったと記憶しています。 

奥が深くて、デリケートで、それでいて案外力強い微生物の活躍から美味しいお酒が生まれるなんて、未だに不思議です。

夫が用事をしている間に、ひとりで湧き水の小屋に行ってみました。

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地表にまでこんこんと水が湧いています。


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湧き水は溢れて裏の「琵琶沼」に注ぎ、この沼の「ハリザッコ」(清流にだけ生息する小魚)の命を繋いでいます。(琵琶沼の底からも、水が湧出ています)


まるで水の大地です。日本は水に恵まれた国だとつくづく思います。
農作物も食品もこの水から生まれますし、豊かな水のお陰で清潔が簡単に手に入ることは、幸せなことと思います。

蔵の皆さん、お忙しい時にお邪魔いたしました。
美味しいお酒が出荷されるのを、待っております。

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↑ 今日は一日中、猫の目のように変わるお天気でした。
「ヤコブのはしご」を車窓から見ながら帰路に着きました。

夜になってから、嬉しい冬の果物が届きました。

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温州は有田のみかん、冬のビタミンCを、ありがとうございます。
by hanatabi-haruko | 2011-12-04 21:31 |