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Aさんの綿(わた)(20011.07.03 SUN.)

綿(わた)が少しづつ成長しています。
まだ草ですが、綿の実がなるころにはさらに成長して、茎は固い木のようになります。

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四葉になった頃に間隔をあけて、植え直しました。


東松島市のAさんが送ってくれた綿の種。この『綿の種』は、Aさんが今取組んでいるエコの象徴であり、メッセージが込められています。

私たちは、いつの間にか大量生産大量消費(使い捨て)の生活にすっかり慣れてしまっていますが、半世紀前は考えられないことでした。
特に隔世の感を覚えるのは、乳児のおむつです。
その頃、出産に備えて浴衣の古着でおむつを作るのは、母親になる為の必要最低限の作業でした。
それがいつの間にか当たり前のように紙おむつが出回り、女性用のナプキンや老人用の紙おむつも当然のように使い捨てで、大量のごみになっています。

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ネル地。漂泊も加工もしていない、シンプルな生成りの木綿地。
Aさんが同送してくれたものです。


Aさんは今、おむつやナプキンを、健康衛生面からも厚手のネル地にしていこうと決め、少しづつ実行しているそうです。
縫製、洗濯、陰干しなど手間のかかることですが、むしろエコを実践する誇りを感じていると言うのです。
身体にも心にも優しく、ゴミも出ないと。
なんと真っすぐな人でしょう。

Aさんを見習って、送られたネル地で冬の腹あてを作って、使い捨てカイロの代用にしようかと思っています。
うまくできるかなぁ?

3月11日以降、地震対策をどうするのか?
津波の被害をどう避ければいいのか?
そして、一番やっかいな原子力発電を続けるのか,止めるべきか?
原子力利用で出る核のゴミを、地球の将来何万年先、人間300代先まで安全に保管できるのかが大問題になっています。(7月3日 朝日新聞 ザ・コラム をご参照ください)

いろんな人たちが、思いを発言しています。
北海道在住の倉本聰さんがインタビューに応えて
「経済大国でなくていい。(外国から)尊敬される小国になりたいものだ」というような事を言っておられるのを聞きました。

また、高知県上関の祝島の原発建設反対の村民の発言です。
「原発が来れば経済的に豊かに幸せになる」と電力会社の社員に言われて、
「山の物、海の物がとれ、住民が助け合って‥‥こんなもんでいいんじゃないの?」と言っていました。

上昇志向を止めたら負けだとずっ~と言われてきました。
欲張らないほどほどの人生じゃ負け犬だと言われてきました。
負担を先送りして、使い捨てを続ける文化にいい加減疲れました。

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失ってよ〜く分ったことですが、平凡な日々がありがたいです。
福島の(避難命令がでている区域)鳥鳴き、緑溢れる(一見)豊かな土地に、今は住んではいけないと言うのです。
「多くを望まないから、住みたい!」とささやかに願うことすらできない、非情な現実を突きつけられると、つくづくそう思います。
by hanatabi-haruko | 2011-07-03 15:28 |