ツアーで「音楽を楽しむ旅」をしようとすると、オーストリアの首都ウィーンがコースに入ることが多いです。
音楽の都ウィーン。『ウィーン交響楽団』の活躍の場がここにあり、本拠地『学友協会』がこの地にあるから。
そして『国立オペラ座』や『ブルク劇場』など劇場も集中していて、オペラや音楽会の公演回数が多いからだと思います。
何回かウィーンを訪ねるうちに、自由時間に見つけた、お気に入りの場所もできました。
2002年開館、ホーフブルグの近くにある『レオポルド美術館』は、画家エゴン・シーレの絵画コレクションが充実している小さな美術館です。
いつ訪ねても混んでいることが有りません。シーレの強い個性に違和感を持つ人もいるからでしょうか?
「違和感は未知の魅力だ!」と、許容できる柔軟な思考をお持ちの方には是非お勧めです。
シーレの好んで描いたチャイナランタンがお出迎え。撮影OKは嬉しいです。
「母と子供達」シリーズは何枚かありますが、ふたりの子供を必死にかき抱くこの「ブラインドマザー」に引きつけられました。
独特の裸婦像
枯れかかった木とその向こうの夕焼け。シーレの心象を写しているようです。
「接吻」(ヴェルベデーレ宮殿・上宮所蔵)で有名なあのクリムトと同時代を生きたシーレは、対象物を通して心象を力強く描く独自のスタイルで、根強いファンを持っています。ポスターは自画像。写真ではもっとハンサムです。
2部屋に20点ほどの展示品は見応えがありますし、夭逝(28歳)したシーレの絵画を一箇所でこれだけ楽しめる美術館は、他にないと思います。順次展示される所蔵品の中には私がまだ知らない作品が沢山あるようです。
また、帰りにミュージアムショップで気に入った絵はがきやグッズを選ぶのも楽しみです。
今回はコースに入っていたので、ヴェルヴェデーレ宮でもシーレの絵画を現地ガイドつきで堪能しました。
1都市に3連泊以上の余裕があれば、自由行動の出来る時間に異国をひとり旅しているような、スリリングな時間を過ごすこともできます。
ウィーンに行ったら必ず訪ねたい「エゴン・シーレ」の美術館です。