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すずらん通りの賑わい、今は昔(2014.01.29 WED.)

すずらん通り商店街、昔からの個人経営の店舗が1軒又1軒と消えていきます。
60年続いた筋向かいのお寿司やさんも、1月いっぱいで閉店するとのご挨拶がありました。

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すずらんのあかりが灯る3丁目橋から西に3丁ほど、1区から3区まで約350mを「すずらん通り」と呼びます。


その通りを上った先、寺町に突き当たる手前に映画館があったころ、映画館に歩いてゆく道筋の両側に立ち並んだ商店が「すずらん通り商店街」。

映画館が洋画専門に変わった時には商店街の人たちが出資し、株主配当は入場券で配られたとか。中学生だった夫は、上映されるあらゆる洋画を沢山の観客に混じって毎週のように観たそうです。
私が秋田に移り住んだ40年程前には、映画館こそ無くなりましたが、まだ人通りの多い賑やかな街でした。

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↑ 映画館、銭湯の跡地は大きな駐車場になっています。

「すずらん通り商店街」には、支那そば(ラーメン)が人気の「蕎麦屋さん」、夏のアイスキャンディーがブレイクした「手造りの和洋菓子屋さん」、「大判焼きやさん」。
通りに面した焼き場から良い匂いを団扇で煽り出す「鰻屋さん」、「寿司屋さん」、「喫茶店」等々が軒を連ねていました。

映画を観に来た人たちが通りを歩き何処かしらに立ち寄って、映画の興奮をクールダウンさせ、気分転換する場所が「すずらん通り商店街」だったのではないでしょうか。

人出を見込んで、「輸入雑貨やさん」、「紳士用品やさん」、「化粧品やさん」、レコード屋さんその名も「音の店」。「万年筆やさん」、「カメラ屋さん」、お茶道具も扱う「陶器屋さん」、女性用品を並べた「洋傘やさん」など最先端の流行を覗けるおしゃれなお店もありました。

私の記憶では、40年前にはこの界隈に家族で住んでいる家もまだ多くあり、その人たちの日常生活を支え、一大歓楽街「川反通り」の食材をも供給した八百屋さん、果物屋さん、魚屋さん。薬屋さん、靴屋さん、下駄屋さん、自転車やさん、氷屋さん、タバコ屋さん。床屋さんが2軒、料亭の女将さんたち行きつけの美容院。なぜか印鑑やさんも2軒ありました。

あ、そうそう細長い3階建ての建物があって、急な階段を登ってゆくと川反芸者さんの事務所「検番」が3階に、踊りやお囃子の練習場が2階に、1階には串カツ屋さんがありましたっけ。


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狭い間口の商店が並ぶ中、目立ったのは赤煉瓦の旧秋田銀行本店(今では「赤れんが館」として解放されています)、酒と食品を扱う問屋さん、綿の打ち直しをし布団を仕立て直しする工場を持つふとん屋さん、手広く飲食店を経営する会社のチェーン店でカレーが人気のレストランもあったようです。

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ふとん屋さん。向こうに建つホテルは昔は旅館でした。


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100年を越した赤れんがの建物。

 
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大きなレストランのあった場所、今は炉端焼きのお店になっています。

 
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ふとん屋さんに今も架かるふとん綿「打ち直し」の看板。


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履物やさんの「下駄・草履の修理」の張り紙。


道具や物を使い捨てることの無かった昔、取扱う商品に自信をもっていればこそ「打ち直し」や「修理」に、代を繋いで責任を持つ。それはここに住み、家業を受継いでゆく者の自負と言えましょう。

住まいを郊外に移した家の多い中、現在もこの街に住んで家業を続けているのは、修理専門になった自転車やさん、大判焼きを焼いて売るお店、雑貨も扱うようになった下駄屋さん、布団屋さん、陶器やさん、1軒の印鑑やさんの6軒のみになりました。

そして3丁目橋の角に酒屋が1軒‥‥我が家もずっとここの住人です。
どこも高齢化が容赦なく進み、いずれ住む人のいない街になるのでは。そんな心配もしています。

カウンターにずらっと寿司職人さんが並ぶ大型店のお寿司屋さんは、お寿司が大ご馳走だった当時、車で出前をする人気のお店でした。

お客様を見送る女将さんの明るい声が夜の通りに聞こえてきて、忙しいこの街を象徴するようなお店でした。


すずらん通りが賑わっていた頃が懐かしく想いだされ、この通りの喧噪が浮かんできます。
 
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今や回転寿しからスーパーで買えるお寿司まで、お寿司屋さんも多種多様になりました。こんなに変化の激しい時代です。
今までどおりの商売で成立つのか?後継者をどうするのか?思案の末の廃業だったと想像します。

ところでこの問題、他人事ではありません。
時代が必要とするどんな隙間で、個人商店の経済活動が成立つのか?
お客さんの要望に応えられるのか?
自分自身も変化しながら家業を続けるのは、容易なことではありません。 
近い将来の、我が家の問題でもあります。
by hanatabi-haruko | 2014-01-29 11:11 | 雑事

豪雪地帯に行ってきました(2014.01.27 MON.)

24,25日と寒さは収まり、気温が上がりなんと雪ではなく雨が降りました。
お陰で秋田市内大通りの大方の雪は消滅しましたが、豪雪地帯は雪崩の危険が喚起されました。
案の定東京から来た友人は、北上で雪崩の為に電車が止まり、タクシー代行で4時間も遅れて秋田に辿り着きました。

そんな悪天候の中、それでも予定通り湯沢方面への「酒蔵巡り&温泉ツアー」が
26日(日)決行されました。

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古い釜の後


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大きな石をくり抜いた「石槽」


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古い「半切り桶」


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木をくり抜いた「水道管」も展示されていました。これは継ぎ手。


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瀬戸焼きの「樽」‥‥等々。年代ものの道具類がいっぱいです。


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この酒蔵さんは県下で二番目に古い<福小町>さんです。



経営は東京にある会社。都心で好んで飲酒されそうな(都会向け)お酒が、雪深い秋田内陸で醸されているのです。

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蔵を改装した「展示コーナー」では試飲をさせていただきました。


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福小町。平安時代にこの地で生まれたと伝えられる美人歌人「小野小町」を連想させて、インパクトがある銘柄名ですね。


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仕込みのお忙しい時にお邪魔いたしました。ありがとうございました。



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↑ その後、道路の除雪でできた高い雪の壁を見ながら更に南下して、今夜の宿、雪深い「小安峡」の温泉に向かいました。

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この地の民芸品が沢山置かれた宿の玄関。手前のまるい筒は炭が入っている手火鉢。


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左から木桶、一升瓶を入れるアケビ籠、囲炉裏用の自在鍵。


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↓ 夕方から吹き始めた吹雪を窓から眺めて、待望の温泉に浸かります。
(源泉温度は80℃。借りきりだからこそ適温まで水でだいぶ薄めました。)

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気心の知れた友人たちとの宴は4時半にスタートして、


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好きなお酒を酌み交わし、会話が途切れることがありません。
今夜は帰らなくても心置きなく飲めるのですから、そりゃぁ楽しいです!



豪雪地帯の今年の積雪は、昨年の大雪に勝るとも劣らない量です。
横手地方は例年の3倍とか。湯沢もかなりの大雪でした。
除雪で大変なこの時季に、そんな地域に出かけてもよいのか?考えないでもありませんでした。が、

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仙台から参加した知人は、わざわざ湯沢駅前に立ち寄って大判焼きやさんで「オランダ焼き」を求めました。

オランダ焼き‥‥中身はあんこではなく、三角に切ったハムとチーズでした。


酒蔵を寒中見舞いして、道の駅で昼食を食べ、雪に埋もれた小安峡の喫茶店でコーヒーを飲んで休憩し、こじんまりとした温泉宿を借りきって宴会をする。
これって、地域の人たちに嫌われることではないんではないかと思いますが。

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明けた今朝、夜通し吹雪いたのでしょうか、車にガチガチに貼付いた固い雪を落とすのに一苦労です。



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豪雪地帯のみなさ〜ん! 郷は雪に閉ざされてはいませんよ。
皆で応援していますよ〜!
by hanatabi-haruko | 2014-01-27 20:42 |

暖かな陽射しを浴びました その2(2014.01.22 WED.)

大寒の月曜日、東京は朝から快晴です。
こんなよい天気ですから、建物の中にいては勿体ないということで、久しぶりに鎌倉まで行ってみることにしました。

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鎌倉から江の電で長谷駅まで行き、


42年ぶりに「大仏様」のお顔を見上げました。

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あぁ〜お懐かしい! あれから間もなく東京を離れて‥‥、またお会いできて嬉しいです。
あの時は気がつかなかったけれど、「大仏様」ってこんなにも美男子だったんですね。円成寺の大日如来様も、東大寺戒壇院の四天王広目天様もいいけれど、鎌倉の「大仏様」も素敵です。私好みの仏像リストに入れておきましょう。
そうそう、歌人与謝野晶子氏が詠っています。(境内に彼女の句碑がありました) 

かまくらや み仏なれど 釈迦牟尼は 美男におわす 夏木立かな 

仏は男なのか女なのか? 自分の好みのお顔なのかどうなのか?
与謝野晶子さんは、極限まで女を感じさせる情熱的な歌人。直感の優れた歌詠み人だったのでしょう。

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「大仏様」の後に回ってみますと、前こごみのお背中は思ったより猫背です。
いい男の背中は哀愁に満ちている?かな。



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紫陽花で有名になった「長谷寺」にも行ってみました。


ご本尊の十一面観音立像は大きくて、慈悲深い眼差しを注いでおられました。

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竹林を通り抜けた先に



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↑ 海を見下ろせる展望台がありました。
穏やかな由比ケ浜の海岸や抜けるような青空を眺めていますと、今日が大寒だなんてとても信じられません。

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夏みかんがなり、


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椿が光を浴び


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梅が蕾を膨らませて


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シャクヤクが開花の準備を進めているようです。


太平洋側の海辺は暖かい陽射しが溢れていました。
後が山、前が海。ちょっと狭いけれど、自然の要塞に囲まれて鎌倉幕府が置かれた場所です。

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せっかくですから、鶴岡八幡宮にも行ってみましょう。


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やまの傾斜地に建てられている八幡宮さま迄は長い坂道です。


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健やかな一年を祈りました。


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正月ぼたんの案内に誘われて、敷地内にある「牡丹園」にも寄りました。



氷雨や霜から守られて、この時期に牡丹が咲くなんてびっくりです。

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此処だけはすっかり春。自分の目で見た話だけでは信じてもらえないと思ったのでしょうか、誰もがカメラに収めています。(私もです)

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春の陽射しを充分に浴びた、暖かいお正月休みでした。

ところで鎌倉の八幡宮参道のお土産と言えばこれ。

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孫たちのおみやげは豊島屋本店の「鳩サブレー」です。

 
戻ってみればこわ如何に。関東の太平洋岸の気候とはこうも違うのでしょうか。
今日は真冬日かな? お〜寒い!
by hanatabi-haruko | 2014-01-22 18:33

暖かな陽射しを浴びました その1(2014.01.21 TUE.)

遅めの正月休みには、雪のないところに行こうと決めていました。
雪の影響で何回もフライトが遅延しても懲りずに、また飛行機にした訳は、順調にいけばアッという間に雪から逃れられるからです。

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↑ 19日、 東京行きの朝一番機は、朝日が射す中を無事離陸しました。
♪ ふ〜じは 日本一のやま〜 ♪
順調に晴天の東京湾と富士山を見、今日の見学先は

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東京は上野の東博(東京国立博物館)、「人間国宝展」です。


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本館前にそびえる「ユリの木」の大木。


日本人が長い年月をかけて生み出し、今に伝えてきた手工芸品。
人間国宝と言われる作家が、先人に学び触発されながら造りあげた作品。
古いもの新しいものを対比しながら観賞できる展示になっておりました。

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圧倒的な存在感の「火焔型土器」(縄文中期) 国宝。


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漆芸品「片車輪蒔絵螺鈿手箱」(平安時代) 国宝。


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「白縮緬地衝立鷹模様」の振り袖(江戸時代)
なんと斬新な着物の柄だこと。


また、芹沢銈介氏の「小川紙漉村文着物」は、紙漉を生業にする村の景色そのものが着物の柄になっていて、

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流れの青色と春山の花色が印象的な型絵染め(沖縄の紅型風)は、眺めているだけで楽しくなる作品でした。


ポストカードのある作品のみの紹介になりましたが、他にも日本人らしい丁寧な美しい作品の数々に出会えました。
中でも江戸小紋 着尺 「極鮫両面染め」は、ため息がでました。
極々密な鮫文、その裏面はさらに精密な「花・朝・月・夕」の文字が細かく染められているではありませんか。この型の制作には、気の遠くなるような時間と根気が必要だったと想像いたしました。

東博平成館では「クリーブランド美術館展」も観賞し、本館では長谷川等伯の
「松林図屏風」も観賞し、頭も足もくたびれました。
昼食後には、

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木村屋のあんぱんを食べながら


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歩行者天国の銀座を、7丁目から1丁目までぶらぶら歩き


ホテルでひと休み。夕食に備えます。

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浅草浅草寺の大提灯をくぐり、正月飾りがかかる仲店を冷やかし


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五重塔を左に見て、浅草寺にお参りを済ませてから


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「どぜう」屋さんに入りました。


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柳川鍋


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骨抜きのどじょう鍋に


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ネギをたっぷり入れて


江戸は浅草らしい鍋をつつきました。
勿論、お酒は温燗を注文。
少し甘めの江戸風卵焼き、まぐろとうどのぬた、それに糠漬けも注文して‥‥お酒が進むこと進むこと。
どぜう「飯田屋」の細い裏路地を挟んだ別店で、控えめなお年をめした仲井さんのお接待を受け、なんだか一昔前に戻ったような、楽しいひと時を過ごしました。

雪のことをすっかり忘れて江戸の新年を楽しみました。
by hanatabi-haruko | 2014-01-21 21:22 |

「ギリシャ神話」を眺めて‥(2014.01.17 FRI.)

ホメロスの「イーリアス」によると、ギリシャ神話の英雄アキレウスは、敵将トロイアのへクトールを倒すという栄誉と引き換えに、若くして命を終わらせる運命にある。それを承知の上でトロイア戦争に参戦した。とあります。

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黒像式渦巻クラテル「フランソワの壺」の表と裏。
現代に伝わる2500年近く前のギリシャの陶器。アキレウスの一生が描かれている(らしい)。

壺の周りぐるりに鮮明に描かれた物語絵によって、神話の世界物語の存在が明らかにされ、古代人の人生観も知ることが出来ます。


10年間続いたトロイア戦争。
全ての戦いの場面で「死すべき人間」の一挙手一投足にオリンポスの神々の意思が働き、人間はただただ翻弄されているという表現です。
中でも、スカマンドロス川の流れや淀みに足をすくわれながらの戦いの様子は、迫力があります。アキレウスもヘクトルもそれぞれの守護神の介入で、ここでは決着がつかずに陸上の一騎打ちになります。
定めのとおり、アキレウスはヘクトルを倒し、ギリシャ側を勝利に導き、間もなく弱点の踝(アキレス腱)をパリスの矢に射抜かれて戦場に倒れる。

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赤像式渦巻クラテル「アキレウスとヘクトルの戦い」


左が勝者のアキレウスで後には女神アテナが、右のヘクトルの後には女神アプロディテが守護神としてそれぞれを見守っている。

戦場では日常の「死」。身体が活動を停止する様子を、ホメロスはストレートな表現で描いています。
膝がくずおれる。まぶたを闇が覆う。大地を歯で噛みしめる。更には槍が身体を突き抜ける、腸(はらわた)が‥‥。
危険が身近にあるにもかかわらず、私たち現代人は「死について」の話はタブーにしたがり、避けようとしています。だから尚更のこと、身体の活動が止る具体的な表現は、新鮮に感じます。

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「将棋を指すアキレウスとアイアス」黒像式アンフォラ。
戦場の喧噪からしばし離れて、真剣なまなざしでゲームをする二人の英雄。


また、サッホーは詩編 「死せるアキレウス」でこう詠っています。
かぐろき土 アキレウスをば受とりぬ しかして かれがあまたの苦難もやみぬ アトレウスの子らがため担いしものなりしが‥‥
自然界に存在する全ての生き物が、死して大地に戻るということは自明の理です。一方「死」は、生きている間に背負うあらゆる苦難からも解放してくれるというのです。

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「アキレウスの屍を運ぶアイアス」黒像式アンフォラ。


若くして戦場に倒れた英雄は、葬送も盛大に執り行われたようですが、その他のおびただしい数の戦死者は弔われることもなく、異国の土になったのでしょう。

混酒器クラテル‥‥葡萄酒と水を混ぜるための広口の容器。
アンフォラ‥‥葡萄酒、オリーブ油、穀物を運搬貯蔵する容器。
写真は全て河出書房の図説「ギリシャ神話・英雄たちの世界」篇から写しました。



以前、家族でどんな葬式を希望するか話をしたことがありました。
「鳥葬 (屍の処理を鳥に任せる)や風葬(野ざらし)で、無駄無く骸が自然に帰れるのっていいよね。」と私が言ったら、
「誰がそれを(セッティング)するのよ!」と、家族の顰蹙(ひんしゅく)をかったことがありました。もし私がそれを望んでも無理だと言うことです。
合理的で名案だと思ったんですけれど‥‥。
「火葬」は合法ですし清潔で手間がかからない。お手軽だから普及したのでしょう。
因みに、知り合いに粉骨にして海に撒くことを希望し、叶えた故人もおりますが、費用はだいぶ掛かり増ししたそうです。


現代人の場合、最後まで周囲に迷惑や苦労をかけてしまいそうですが、いまから心配してもしょうがありません。突然訪れるものだから考えても仕方の無い事なのかもしれません。願わくば、残された家族生きている人最優先で、費用をかけずに後の始末をしてほしいものです。
宜しくお願いしますね。

鬼籍に入った知人友人の数も増えてきました。自分のことも知人友人のそれも、『必然の流れとして受け入れる』が理想で目標です。
こんな事を平気ではっきり言う私は、やっぱり「きつい!」かな?よく言われます。

by hanatabi-haruko | 2014-01-17 16:29 | 雑事

冬ごもりしています(2014.01.14 TUE.)

秋田は今大雪です。(秋田市に限っては昨年の二分の一程の積雪です)
昨年は除雪予算が1月にはもう底をついてしまったほどの大雪でしたが、今年の内陸地区ではそれ以上、昨年の1.5倍の積雪量だそうです。お見舞い申しあげます。

本日の最高気温は午後2時頃の−1.5℃。ほぼ無風でしたので、思い切って千秋公園まで歩きました。

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↑ お堀は雪と氷で閉ざされて、

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かもや鳩に餌をやる人で賑わったべンチは、雪を冠ってひっそりしています。

 
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からすの木?
枯木にからすの声だけが賑やかです。

 
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公園の坂の途中には「すべり止め用の砂」が用意されてありましたが


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坂を登り切ったところの「二の丸」広場には、駐車する車も散歩する人の姿もありません。


昨日今日と日中も零度以下の真冬日です。
こんな日は用がなければ出歩かないにこしたことはありません。

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近づくとセンサーが反応して「東海林太郎」の歌が流れる場所も、冬はお休み。
太郎さんは雪の帽子に雪のコートを纏っておられました。


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白黒の世界。枯れ枝から離れた「ナナカマド」の実が雪道に僅かな彩りです。



北国の雪のもたらす恩恵ははっきりとは目に見えないけれど、水を蓄え、空気を浄化し、多様な生き物の命を育み‥‥地球の環境をそれとなく整えてくれているのではないかと感じます。
除雪費用と灯油代電気代は北国の人たちの大きな財政的負担となっています。
「せめてここに住む為の必要経費としてなんとか配慮してほしい」
そんな愚痴が挨拶代わりになっている今日この頃です。

北国といっても北海道ほどは寒くないここ秋田市、我が家の居間には今まで強制排気の石油ストーブが一台だけでした。が、歳をとったことだし思い切って買いました。

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「こたつ」と「座・気まま」。


寒〜い冬の夜、「こたつ」で下半身はぬくぬく。
「座・気まま」は中に細かいビーズが入っていて、身体を当ててユサユサ揺すれば形は自由自在。足を投出し座ってもよし、上半身を起こした姿勢でテレビを観るもよし。我慢できずにうたた寝するもよし。この冬の我が家のマイブームになっています。
そんな訳で、只今「冬ごもり」していま〜す。
by hanatabi-haruko | 2014-01-14 17:23 | 雑事

新年の酒蔵訪問(2014.01.06 MON.)

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日曜日、太陽が顔を出して嬉しいけれど気温は-1℃。う~寒い!

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横手市に近づくにつれて雪の量は増え、寒さも増してきました。
全国の天気予報を見て秋田県の雪を心配して知人が電話をくれますが、日本海沿岸部の秋田市は積雪ゼロ。付いている☃マークは、ここ内陸部山よりの降雪だったのですね。

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小寒の日曜日、吟醸造りで忙しい酒蔵「天の戸」さんを訪ねました。


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「何時もと変わらず蔵は動いています」
常樹社長さんと新年のご挨拶をして、蔵の中を見せて戴きました。


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琵琶沼の側にある水場から湧き立ての水が引かれている為、こんな寒い日は水が随分暖かく感じます。


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窯場の側では、その豊富な水で絶えず清潔が生み出され


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酒蔵所在地の半径5キロ以内で栽培収穫された酒米が、うずたかく積まれた通路の先にある槽場では、搾り作業が始まっていました。


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また一段と磨きがかかった西田さんの袋さばきに見とれました。


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酛場では酒毋が元気に育っています。静かな寝息を乱さぬように早々に退室。


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蔵内には森谷杜氏さんの感覚とアイデアが冴える標語が貼られ


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楢岡焼きの天の戸さんのマーク「勾玉」が飾られていました。


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ぬくぬくとした環境ですくすく育つ麹たちを前に、熱く語る森谷杜氏さん。


じっくりこちらの注文に応じてくださる社長さん。人に対してもものに対しても想像力を働かせ接してくれる森谷杜氏さん。黙々と持ち場を担う蔵人の皆さん。
何時もとなにも変わらない(ようにみえる)酒蔵に佇んで、気持ちが落着きました。

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ストーブの上には、大きな銅製の「燗づけ器」でやんわりお湯が湧き、話は尽きません。

新年のご挨拶と、できれば元気をいただきたいとお蔵を訪ねたけれど‥‥変わらず暖かく受入れてくださった皆さん、ありがとうございました。
お陰様で忙しかった時期を通過して、また原点に立ち戻れたような気がいたします。

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昨夜は秋田市も雪が降り、今日は最高気温が1℃前後の寒い一日です。
今が冬です。
by hanatabi-haruko | 2014-01-06 16:48 | 雑事

新春「絵馬」の謎解き(2014.01.02 THU.)

今年も新政酒造さんから「新年純米しぼりたて」が出ました。
商品の紹介ではありませんので悪しからず。 

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私の関心は、瓶に印刷されている今年の干支『馬』のデザインです。
昨年の「巳」もそうでしたが、たぶん今年もギリシャ神話に関連付けているんじゃないでしょうか? ワクワク !


もともと神社に奉納する「絵馬」には黒馬白馬が描かれていますが、今年は文字通り午(馬)歳の馬の絵馬ですね。

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社長さん自らが考案する図案は、寒い冬、コタツの中でじっくり謎解き深読みするにはもってこい、一捻りした面白さがあります。
謎解きを楽しんだ後には、勿論新酒をいただく楽しみが待っています。

 

ギリシャ神話で「馬」といえば、ペガソスでしょうか。羽を持ち空を駈ける天馬です。
でもこの馬はしっかり大地を踏みしめ農具(馬鍬かな?)を引いているので‥‥農耕馬?
それにしては体つきが俊足の競走馬のようにすらりとしています。

ほかに考えられるのは「2頭立て戦車(チャリオット)」を引く駿馬です。
「馬を飼いならすトロイア勢」‥そんな表現がホメロスの「イーリアス」に出てきます。優秀な馬とそれをうまく御することのできる優秀な戦士。
戦闘では良い馬を所有し、勇猛果敢な武将が参戦することが勝利に導く必須条件でした。
勝者には戦勝品の褒美が待っています。馬は武具にならんでもっとも人気のあった戦勝品の一つでもあったようです。
余談ですが、織物を得意とする手技の優れた美しい女性も、魅力的な褒美であったようです。(戦勝者は当然のように敗者を奴隷にした時代の話です。)

 
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20年以上も前に、友人のT子さんが中国から送ってくれた「馬」の置物です。
所々に光るスパンコールが縫い付けられ、綺麗な刺繍が施されています。
 


春先、雪が融けて農作業がはじまります。
馬が引くのは、槍や楯をもつ戦士が乗った戦車ではなく、農民が操る農具です。農民が馬に農具(馬鍬?)を付けて田んぼの代掻きをしているのです。
注)馬鍬‥まんがあるいはまぐれと読む。田起こしした田に水を張ってから、土を細かく砕き掻き平らにする農具。馬に引かせる。農家のSさんに聞いてみると、笠を冠るのは梅雨時だから。泥よけの前掛けを締めているのでやはり農具は「馬鍬(まんが)」だとのことです。

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躍動する馬の姿は、中国でも好まれていたのかも知れません。
全部で6頭も戴きましたので、郡馬に見立ててみました。



田植えの準備が整った田んぼには、どんな酒米を作付けするのでしょうか?
秋田産にこだわり、今年も「雄町米」に挑戦するのでしょうか?

上質の酒米の入手は、酒を醸す重要な条件のひとつにちがいありません。
酒造りは米造り。米造りは土(田んぼ)造り。酒は間違いなく農産品です。
今やよい酒米を予定数量確保することは、酒蔵の命題になっています。
減反に奨励金がでるほど米がだぶついている?なのに酒米が入手しにくい?‥‥これはどうしたことなのでしょうか?
そんな心配や不安を払拭するかのように、誇らしげに顔をあげ大地を蹴って進む馬に導かれ、希望に満ちた米作りの明日がある‥‥かな?


わたしの勝手な深読みはこれくらいにして、さあ、お待ちかねの乾杯です。
瓶の口は一升瓶と同じ。酒の王冠を切り栓を外すと「ポン!」白いものが立ち登りました。

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口に含むと‥‥う~、おいしい! これが若い人たちに人気の新しい感覚の日本酒ですね。
いくらアルコールの旨さが魅力でも、度数の高いお酒ではそうそう飲めません。
これならいくらでもいただけます。いいのかどうかは別として、
日本酒新時代の到来です。 日本酒で乾杯!
by hanatabi-haruko | 2014-01-02 17:16 | 雑事

迎春(2014.01.01 WED.)


新しい年を迎え、皆様のご多幸をお祈りいたします。

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雪ではなく暴風雨で明けた新年。

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男鹿半島にある「真山神社」を目指しました。

 
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日本海は大荒れ。波が激しく岩を打ち付けて白波が立っています。


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「真山神社」の山門をくぐり


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なまはげ由来の神社に健やかな一年を願いました。


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帰り道、波の花が浮かび舞う海のそばの水族館「GAO」に寄ってみました。


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マンボウに癒され、


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やんちゃなシロクマ「みるくちゃん」に癒され、


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僅かな海水の揺らめきに反応して踊る「さんご」たちに癒され


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何処かで見たような「ニョロニョロ」(ムーミンの物語に出て来る)に笑い、


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「タツノオトシゴ」別名「海」に見とれて楽しみました。


12月は沢山のお客様と会話をし、仕事をさせていただきました。
お陰様で無事年を越すことができました。(有り難いことです)

水族館で、地球上に生きる人間以外の生物に出会ってぼ〜っとし、対象に複雑な感情移入をせずにいられる時間を過ごせました。(大袈裟かな?)
なんだか溜まっていた疲れから解放された気がします。

さあ、明日から(仕事が)始まります。
本年もよろしくお願いいたします。
by hanatabi-haruko | 2014-01-01 20:24 | 雑事