日頃の運動不足を解消しようと、動物園のある大森山に行ってみました。
空は鈍色、動物園も遊園地も冬期休園で静かだ。
カラッ、コロコロコロ‥‥音がする。
滅多に車が走らない車道に、丸まった枯葉が木枯らしに押されて背後から追って来る。
チュン、チュチュンチュン‥‥梢に群がる雀たちが、人間の気配に驚いて一斉に飛び立ってゆく。
↓ ひとっこ一人いない広場のだらだら坂を下っていき、彫刻の森を散策する。
ミシミシ、キューン‥‥樹の精霊の独り言なのか?
杉の木立が強風に耐えかねてきしむ音がする。
足元は、まだ残る苔の緑いろ、杉の落ち葉の茶いろ、そして今しがた空から落ちて来た霰の白いろに彩られている。
思いがけない季節外れの色も。
ついこの間まで分厚い緑に覆われていた林が、今はすっかり葉を落とし空が見えるほどスカスカに。
急な石段を登るうちに、凍えていた身体がようやく暖まってきた。
ゴー、ズズズズゴゴーン‥‥これは風の音ではない。大森山西斜面を下ると日本海。
季節風が吹いて荒れ狂う海、白波がたつ音だ。
眼下の浜田浜の集落が白一色になる本格的な冬はもう間もなくだろう。↓