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京都で秋田のお酒を楽しむ(2013.10.29 TUE.)

26日銀閣寺門前、日本庭園が見事な(国指定の名勝地)白沙村荘さんのお座敷で「 お酒の会」がありました。秋田のひやおろしを楽しむ会です。 

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一見無関係に思える遠隔地<東北の秋田と京の都>
京都とのご縁は、京都在住のFさんとのご縁‥‥今から30年程前にFさんご夫妻が秋田に旅されて、当店にお寄り下さったことから始まりました。

「どこか美味しい店はないか」と聞かれたのが切っ掛けでした。
その当時、健啖家のFさんご夫妻は、お好みの赤ワインを2.3本ご持参での旅でした。
「美味しかったよ!」と、帰りがけに又寄ってくださいました。
嬉しいことに秋田の味を楽しんでくださり、お気に入りのお酒の中に「秋田の地酒」も入れて戴けるようになり、当店からお送りするようになったのでした。

以来、頻繁に京都と秋田と行き来するようになりました。
2月は雪と酒蔵を訪ね、夏は大曲の花火見物、秋には「吟醸ひやおろしを飲む会」にと、お仲間と一緒に一年に2.3回は秋田に来て下さったでしょうか。
こうして京都組と秋田の蔵元さん、杜氏さんとの交流が深まってゆきました。


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「吟醸ひやおろしを飲む会」第10回目にまとめた記念冊子
(平成2年1990年初冬「吟醸ひやおろしの会」が発足し、平成14年2002年11月の13回が最後になりました)


いつの間にか、私どもの京都の旅の宿はFさん宅と決め込み、家族の誰彼となく遠慮知らずのお付合いをさせていただくようになって、現在に至っております。

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京都を散歩中に真っ赤なピラカンサの実をよく見かけました。


その当時、Fさんは会社勤めをされていましたが、日本酒好きが嵩じてお料理上手の奥様が中心になり、なんとあの祇園に和食とお酒の店を出店されてしまいました。
看板は「酒肆  飛良」。東北の秋田で初めて出会った美味しいお酒が「飛良泉」(飛良泉本舗)だったからだそうです。

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銀閣寺の瑞々しい苔


なんども京都に呼んで戴き、折りにふれ京の雅に誘ってくださるうちに、「雅な京都で<酒の会>をしてみたい。」
お酒の席でのそんな冗談が本気になり、<白沙村荘>さんをお借りして実現したのが平成17年2005年。勿論Fさんご夫妻の人脈人徳のお陰でした。熱烈な秋田ファンの京都人Nさん、Iさん夫妻のご協力も心強いものでした。
そのころには、Fさんご夫妻は11年程続けられた「酒肆  飛良」を閉じられていましたが、お店に通われていたお客さまの要望もあって、お酒の会は続けてらしたようです。

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縞模様が斬新な印象の銀閣寺のお庭


平成17年2005年、念願の第1回「秋田のひやおろしを京都で飲む会」が開かれました。(京都の秋田酒ファンの希望も入れ、秋田で健闘している酒蔵を考慮して、出品酒の選択にはいつも迷いました)

第一回(2005)‥‥天の戸
第二回(2006)‥‥刈穂
第三回(2007)‥‥まんさくの花
第四回(2008)‥‥天の戸
第五回(2009)‥‥まんさくの花(不死鳥)
第六回(2010)‥‥秋田と山形の六蔵・まんさくの花、天の戸、雪の茅舍、
                            新政、刈穂、上喜元  
(第七回2011 ‥‥「F氏を偲ぶ会」  飛良泉、天の戸、まんさくの花、刈穂 )
第八回(2012)‥‥横手の3蔵&京都の2蔵・阿櫻、まんさくの花、天の戸
                             京都・富翁、蒼空
第九回(2013)‥‥飛良泉、天の戸、まんさくの花     
 (出品銘柄の敬称は略させて戴きました)
 秋田の蔵元さんは毎回ご出席で、「京都で秋田を飲む」宴席は盛り上がります。
遠路、関西での仕事を作ってのご出席に、心から感謝しております。     

平成23年2011年を除いて毎回<白沙村荘>さんの場所に拘り続けて楽しんでおります。(2011年東北大震災のあった同じ3月、約2年の闘病の後にFさんとお別れいたしました。その年の「酒の会」は計らずも「Fさんを偲ぶ会」となりました。)

長〜い前置きでしたが、

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今年の出品酒が勢揃いです。

 
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出席できなかったまんさくの花の社長さんからは、「金賞酒」が差し入れされました。ありがとうございました。

 
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「天の戸」の柿﨑新社長さん

 
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「飛良泉」の斉藤社長さん


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乾杯の音頭は、結成 9年目でパリーグ制覇した楽天の応援団Hさん


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行灯に火が入り


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雅な夜は更けてゆきます。


回を重ねるごとに、酒宴は和やかに楽しくなってゆきます。

秋田「吟醸ひやおろしを飲む会」10年目を記念して発行した冊子のあいさつに
「こんな旨い酒があるんだから、旨い料理で一杯やろう!」
商売上手の新潟だったら、「幻の‥‥」として東京で大宣伝をしたでしょう。
我慢の山形だったら、地元では二級酒を飲んでも県外に出荷したでしょう。
「自分たちで飲んじゃおう」と思ったのが、いかにも秋田の人間でした。

とあります。今でもずっとそんな気持ちです。 

勿論、第十回目の約束もできております。
皆さん、また来年もお会いしましょう!
by hanatabi-haruko | 2013-10-29 11:01 |