八幡平山頂の木製の展望台は、今年の積雪でなんと倒壊したそうです。
山岳ガイドさんの話では、八幡沼から山頂にかけて、5mほどの積雪だったとか。
しかも5月に新たな積雪があったことが、雪解けが遅れている要因だそうです。
八幡沼の見晴らし台に着いて、驚きました。
氷河のように沼に迫り出し崩落を繰返しながら、現在進行中の雪解けが眼前に展開しています。↓
八幡沼あたりの湿原にまだ草花は少なく、
「ヒナザクラ」や
「チングルマ」が細々と咲いています。
土曜日はガスって、こんな晴天は久しぶりとのことですが‥‥
日曜日と言えども残雪の情報を知ってか(積雪を前にして、引き返す人もいたかもしれません)、山を訪れる人は多くはありません。 ↓
「ワタスゲ」が、雪の斜面を吹き下ろす冷風に揺れて
小沼には「ミツガイシワ」が咲き始めたばかり。
青い空が写り、孵ったばかりのおたまじゃくしが泳いで‥‥
雪解け水が流れる音と、親蛙の鳴き声が静かな湿原に聞こえます。 ↓
「イワカガミ」
今年は当たり年と言われている「小バイケイ草」が、固いガードをようやく解いて膨らんできています。
「褄トリ草」は二輪草もあり、
「ゴゼンタチバナ草」も元気です。
その後も、雪の斜面を何箇所か歩いて、最後の雪原を歩き切ったいつもの場所で
「シラネアオイ」
「ズダヤクシュ」の蕾に、今年も会えました。
少し季節が早かったせいで、雪を踏みしめ、今まで見たこともなかった花にも会え、エキサイティングな山歩きになりました。
杖のお陰で膝の衝撃も和らぎ、無事下山。ふぅ~!
余勢を駆っての<大沼>周辺散策では、「レンゲツツジ」と「小バイケイ草」 ↓
「イソツツジ」
「ミツガシワ」に出会え。
更には、玉川温泉近くの湿原に寄ってみると、
湿原にへばりつくように咲いている、小さな「タテヤマリンドウ」や
もっと小ちゃな小ちゃな「ツルコケモモ」を見つけることができました。
高いところはよく見落としますが、低いところのものはよく見える。
背の低い私の得意技ですね。
年齢を考慮して、途中休み休みのゆっくりの山歩きでした。
帰りがけには、<新玉川温泉>で汗を流して、
恒例年に一度の八幡平の
花観察を終えました。
厳しい自然の営みの中に身を置いて、出会えた花も多く、満ち足りた一日でした。
これから遅れを取り戻すように次々と花が咲くでしょう。
そして、八幡平の雪がすっかり消えるころにはもう、湿原に秋の気配が漂っているかも知れません。